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監督・コーチ部屋

中村浩二FWコーチ インタビュー [監督・コーチ]

投稿日時:2013/09/07(土) 08:37rss

今回は中村浩二FWコーチのインタビューです。学生時代は中央大学でプレーし、社会人ではラグビーの名門チームのリコーに在籍。松田雄監督や酒井宏之HCと同じ社会人チームに所属し、スタッフ陣のコミュニケーションは連携がとれ、中大ラグビー部の改革元年にふさわしいコーチングスタッフの一人です。
現状のチームに対する思いや親への感謝など、菅平合宿を終えた直後に聞きました。




(取材日:平成25年8月31日)

 

 
【監督・コーチ部屋ブログ】中村浩二FWコーチインタビュー

~学生時代に果たせなかった”国立”の夢・・・選手と一緒に叶えたい~
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——中村コーチが携わってから4年目のシーズンとなりました。今のチーム状況を教えてください

 

3月のシーズンインからFW(フォワード)コーチとなり、より専門的にスキル面を見られるようになりました。正直、私が携わった中で一番貧弱なFW陣だったなぁと感じていましたが、夏合宿(菅平合宿)を経てかなり充実したFW陣になっていると感じています。

 

——中央大学ラグビー部に携わった時のことを聞かせてください

 

ご存知かと思いますが、僕の母校でもある中央大学に携わったのが、今から4年前のことです。今の4年生が入学する前に、臨時コーチとして夏合宿に参加し、翌年のシーズンに正式にヘッドコーチとして就任しました。その時に松田監督と一緒に改革に乗り出しました。

 

——母校のチーム指導に携われる嬉しさはありましたか?

 

確かに嬉しいです。でも、それ以上に責任感の方が大きかったですね。勿論今もそうですが。

 

——松田監督とは中大時代から社会人時代(リコー)の付き合いですね?

 

はい、学生時代はちょっとしか関わりがなかったのですが、リコー時代には一緒にFWを盛り上げていました。

 

——中大選手時代のことを聞かせてください

 

私がいた時も『ディフェンスの中大』と言われていて、とにかく最少失点で抑えながら戦っていく戦術でした。時にはセットピース(スクラム・ラインアウト)で、相手より劣っていたときも15人全員でディフェンスするやり方は、今も昔も変わらないですね。松田監督が出場していた大学選手権(第31回/平成6年度)の2回戦(対明治大学)、中央大学ラグビー部の象徴となる試合だったと思います。その時の中大は、明治大学のFW陣に苦しめられ、セットピースは全て明治大学に奪われていました。ノーサイドの笛が鳴るまで接戦を繰り広げていましたが、3点差の敗戦19-22)でした。僅差の試合にしたのが紛れも無く強靭なディフェンス力であってナイスゲームだったと思います。

 

——その時からの『ディフェンス力』なんですね

 

いえ、中大ラグビー部の歴史は来年で90年になりますが、昔からそうだったと聞いています。昨今の大学ラグビーは、一人ひとりの学生が大きくなっていますが、うちのチームは小粒ぞろいです。大きい相手に勝るためには、しぶといディフェンスなんです。私も含めて松田監督や酒井HCの指導の根源は『ディフェンス』なんですが、良き中大の伝統を重んじながら継承し、外国人選手がいるチームと互角に戦うための対策だと考えています。リーグ戦1部のチームで、外国人選手がいないのは、うちと法政(大学)だけですので。。。

 

——酒井宏之ヘッドコーチとはリコー時代に接点はありましたか?

 

いえ、酒井さんがラグビーを引退してから私が入団しました。直接面識を持つきっかけが、ラグビーではなく『エンタメ』なんです(笑)。もう引退しているのに、選手の結婚式二次会の余興になぜかいて仕切っている。正直、「あの人誰?」って感じでしたが、何なんですかね。。。酒井さんの人を引きつけるリーダシップの凄さを感じています。松田監督も仰っていますが、今の中大に足りないものを伝えてくれています。また、シーズンテーマでもある「プレッシャー」を早々に浸透していきましたし、菅平合宿からは「中大一族」になろう!を合い言葉に、ファミリーの様にスタッフと選手の橋渡しになって。。。チームの結束力は高まるばかりです。

 

——その菅平合宿では、選手と一緒に早朝ランニングを走っているのが印象的でした

 

ことの発端は、夏合宿の試合でFW陣の不甲斐ない試合運びから急遽行いました。私が指導している手前、責任も感じていましたので一緒に走ることを自ら決めました。連帯責任なんですよね。でも、腐らず選手たちは早朝5時からついてきてくれました。

 

——その選手たちと深い絆で結ばれていますね

 

コーチと選手とは一線を置かないといけません。でも、今の学生の気持ちもわかりますし、何より兄貴分として接してあげたいなと思っています。

 

——この夏合宿で成長した選手FW陣)はいますか?

 

そうですね、4年生の松山(尚由)と滋田(長喜)が引っ張ってくれています。盛り上げ役として、チームのFWに欠かせない存在になってきました。あとは3年生ですかね。泥臭く練習を続けていますから、頼もしい限りです。

 

——中村コーチとラグビーの関わりを教えてください

 

きっかけは兄が先にラグビーをしていて、その兄を追いかけて、いつの間にかラグビーボールを抱えて走っていました。私の実家は理髪店を営んでいて、お店の名称が「バーバー花園」なんです。この花園は言わずと知れた高校ラグビーの聖地でもある「近鉄花園ラグビー場」の名称を使っています。それだけ父はラグビーのことが大好きでした。その父は私が幼少時代に他界したのですが、母親が私の大好きなラグビーを続けさせてくれました。

 

——ラグビーは中村コーチの人生そのものなんですね

 

人生と言う表現は恥ずかしいですが、ラグビーをしている私自身を献身に支えてくれて、応援してくれました。今ラグビーに携わっているのも親への感謝かもしれません。今の中大が結果を残せたら、最高の母親孝行になると思いますし、天国の父親へのプレゼントになるはずです。

 

——最後に秋シーズンの目標を聞かせてください

 

やはりシーズン当初に掲げている「国立」ですね。当たり前ですが、この思いは今も変わりありません。私が学生時代になし得なかった大学選手権・準決勝(国立)進出を今の学生に託したいと思いますし、最高のステージに導けるように指導していきたいと思います。

 

——ありがとうございました








(インタビュー&構成:小宅崇)
[photo:CURFC]