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監督・コーチ部屋

トム・岡川トレーナー インタビュー [監督・コーチ]

投稿日時:2013/10/30(水) 21:52rss

プロのボクサーとして歩んできたアスリート人生。自分の身体の怪我から志した治療家の道。その経験と治療ノウハウで、山下トレーナーと同様、今のチームに欠かせない存在になっている。ハングリー精神を選手に注入し、勝利に導く思いをインタビューしました。
 



(取材日:平成25年10月22日)
 
 


【監督・コーチ部屋ブログ】トム・岡川トレーナー インタビュー
 
『ハングリー精神を追求し成長してほしい。。。僕の楽しみは、選手の成長なんです』
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——中央大学に携わった経緯を教えてください
 
去年の4月に、昨年の4年生がジムに来た時に話したのがきっかけです。もともと知人を介して、昨年度主務の中野を知っていましたので、治療出来るトレーナーを探していると、学生から話しかけられました。そこで再度連絡をもらった際に、松田監督とお話しして、受け入れてもらいました。
 
——岡川トレーナーは、ボクシングをされていたそうですね
 
はい、高校時代からボクシングを行ってきました。そして、スポーツ推薦で大学に進学したのですが、家庭の事情で大学を辞めざるを得なくなり、そのタイミングでプロに転向しました。もともと大学進学の理由が、教職の免許を取得することと、もう一つは高いレベルのボクシングをすることでしたから、すんなりプロに進みました。
 
——プロ生活は何年されていましたか?
 
8年間です。ラストファイト(最終戦)は28歳の後半でしたね。
 
——現役を引退した後に鍼灸師を目指したのですか?
 
いえ、25歳の時に鍼灸師の資格が取れる学校に入学しました。もともとアスリートとしてボクシングを行ってきていましたので、身体のケアには常に興味を持っていました。そこで、私の身体のケアをしてくださった鍼灸師さんの影響もあると思います。
 
——岡川トレーナーは、常に選手とコミュニケーションを図っていますね
 
そうですね、身体を見ただけですと、治療を必要としている部位だけの治療になってしまうと思うんです。でも練習からその選手の癖を見ていれば、そこから発生する疲労などは気付けると思います。また選手一人ひとり身体もタイプも違うので、しっかりコミュニケーションを取らないといけないんですよね。
 
——ラグビーに出会った時の印象を聞かせてください
 
私が現役時代(ボクサー)に、社会人チームのフィジカルトレーナーとして携わったことがありました。第一印象は「この人たちのフィジカルは凄い!」って感動したのを覚えています。
 
——その経験を持って学生ラグビーに携わりましたが、最初の印象は如何でしたか?
 
精神的な部分でプレーの良し悪しが出てしまうと感じました。あと、私生活の意識は、社会人の方がしっかりしていますね。昨年携わったときの中大は、やる選手とやらない選手とのばらつきが目につきましたが、今年は謙吾さん(渡部・ウエイトコーチ)が指導してくださっているので、殆どの選手が自分の身体に興味を持つようになったと思います。
 
——興味を持ち始めると、選手たちの疑問も出てきますね
 
はい、今年は私に質問をしてくる選手が多くなってきましたね。正直嬉しいですよ。それだけ自分の身体に興味を示している証拠ですから。まぁ、昨年より寮で治療する時間が多いので、選手も私に色々聞ける環境になっていると思います。
 
——選手に時間を使う。。。その思いになれたのはどのタイミングでしたか?
 
昨年のリーグ戦最終戦の拓大に敗戦したのが、私自身もの凄く悔しく、その悔しさを「思い出」にするのではなく、「悔しいバネ」にしなきゃいけないと思いました。私に出来ることは、選手の身体を見ることですから、選手と対話する時間を設けようと、今シーズンスタートする前から決めていました。
 
——心構えの変わった現在のチームを見て、変化を感じていますか?
 
はい、昨年から見ている方は、大きく変化しているのは一目瞭然だと思います。良い雰囲気になっていると思いますね。
 
——ラグビーは怪我がつきものです。競技を続けさせるか止めさせるかのポイントはありますか?
 
はい、少しでも痛がっているのであれば、精密検査を受けさせたいのが本音ですね。私たちの役割は、身体をケアすることと、安全に競技生活を送ってくれるようにサポートするのが宿命なので。
 
——状況によっては、競技を辞めることもありますね
 
勿論そうですね。特に最終学年にもなる4年生は、痛がってもプレーしたいんです。ましてや、社会人でプレーしない選手もいる訳で、選手心理からすると怪我を隠したがるんです。でも、そこは治療するスタッフとして、大人として、しっかり見極めます。非常に辛い判断をするケースも多々ありますが、その後の人生に支障が出てしまったら元も子もないですからね。
 
——怪我を最小限に抑える為に何が必要ですか?
 
日頃の準備だと思います。準備をしっかりしても怪我を100%防ぐことは難しいですが、練習や試合で最高のパフォーマンスを出すためには、逆算して考えてほしいですね。そう考えると当然寝不足ではいけませんし、ウォーミングアップを怠ってはいけませんしね。ハングリー精神がないと面白くないと思うんですよね(笑)
 
——リーグ戦・後半3試合を控える選手たちに、どんな言葉をかけてあげたいですか?
 
ベストコンディションで試合に臨んでほしいですね。特に風邪予防です。ラグビーで痛めたところは、私が責任もって治療しますが、風邪は自己管理しかないと思います。手洗い・うがいは当たり前ですが、日々から気をつけて行ってほしいと思います。
 
——岡川トレーナーにとって中大ラグビー部とはなんですか?
 
今年の中大ラグビー部で良いですか?そうですね。。。成長期だと思います。まだまだ強くなると思いますし、春から新しいスタッフ陣が加入して、大きく変化してきていて、山北(純嗣・キャプテン)のキャプテンシーも素晴らしいものがあります。そして夏合宿以降には、4年生を中心とした上級生がチームを引っ張ってきています。まだまだ変われる要素を持っているチームですし、一人ひとりの意識で変わってくるのが今の中大です。だから、もっとハングリーさを追求して、更に成長してほしいです。その成長を長く見続けたいですね。
 
——ありがとうございました






(インタビュー&構成:小宅崇)
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