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監督・コーチ部屋

酒井宏之ヘッドコーチ インタビュー

投稿日時:2015/02/25(水) 01:33rss

 

紆余曲折しながらも、2年連続大学選手権出場を果たした『桧山組』。
就任2年目の酒井HCに、2014年度シーズンを振り返って頂きました。


ー『桧山組』の春シーズンは厳しい結果でしたー

昨シーズンはリーグ戦2位だった事で、春季大会は強豪校ばかりのグループA(帝京、早稲田、慶応、流経、大東と中央の6チーム総当り戦)に入りました。春からこんなに強豪校と対戦できるなんて本当は有難いはずなのですが、これが苦戦続きでして、、、中々大変でしたね。(苦笑)勝てないのは仕方ないのですが、周りからは「大丈夫なのか?」と心配されたり、チーム内では批判があって不安になったりと、負の連鎖でとても悪循環でした。
ただそんな中でも、セブンズ大会から1年生が元気に活躍してくれてたのが明るい兆しでしたね。

ー何か打開策は?ー

春シーズンが終わって7月は、アタックで新しいプランを取り入れました。ここでかなり激しく練習したので怪我人も出ちゃいましたが、ディフェンスばかりの昨シーズンよりは選手たちも手応えを掴んだと思います。この期間、とても良い練習が出来ました。

ーそれから夏合宿を迎えますー

昨シーズン同様、菅平に行く前に学校合宿を行いました。まぁ~この時期の八王子はメチャクチャ暑いのですが(苦笑)、これがいいんですよ!なんでしょうね、チームがグッとまとまるんですよね。
戦術面でいうと、ディフェンスは春シーズンも失点こそ多かったのですが、内側は抜かれてなかったので、外側の修正をしました。アタックはモールが強みになりつつあったので、それプラス7月にやって来たボールを動かすプランの精度を上げました。

ー菅平で練習試合をやってみていかがでしたか?ー

関西リーグ相手に1日置きの試合だったのですが、この期間をリーグ戦に見立てて戦いました。
初戦の近大戦は開幕戦の立正大をイメージ。続く関西学大戦はボールを動かすチームなので仮装法政大。そして強力FWの京産大戦は日大や山梨学大をイメージして戦いました。初戦の近大戦こそ春シーズンを引きずっていた感がありましたが、続く関西学大戦、京産大戦では良い形で勝利できました。そして最終戦は、春シーズン好調の天理大。天理大は留学生がいる強豪校なので、リーグ戦終盤に対戦する、大東大、東海大、流経大に見立てました。負けはしましたが、留学生がいる強豪校と対戦するにはどう対応すれば良いのか、手応えを感じる事ができました。この夏合宿での4試合を通じて、リーグ戦開幕前に大変良い準備が出来たと思います。昨シーズン同様、大変実りある夏合宿になりました。

ーいよいよリーグ戦に入ります。開幕戦の立正大に勝利。その後の法政大、日大に連敗。チーム状況はいかがでしたか?ー
立正大に勝って、チーム全体が「今年も行ける!これで大丈夫!」と、なんだか一安心しちゃって、全てがなぁなぁになってたと思うんですよね。その時は気付かなかったけど、、、(苦笑)続く法政大に負けた後も、なんとなく「次の日大には勝てるだろう」みたいな緩んだ空気があったように思います。まぁ~実際に負けてからはホント大変でした、、、(汗)
チームはとても危機的な状況だったし、負けるチーム特有の“雑音”が聞こえてきたので、もう練習なんかしないで毎日ミーティングばかりしてましたね。とにかく各学年に分かれて膿を出し切ろう!と。そしたら下級生から4年生に対しての不満が凄かった!「あの人たちにはついて行けないです」なんて意見が多く、それはそれは末期状態でした。。。あっ!そう言えば、その頃僕も坊主になりましたね。桧山と一緒に、、、(苦笑)
 
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ただそこで4年生は逃げずに全てを受け入れて、素直に行動を見直したのが良かったですね。奴らカッコ良かったですよ!
大変天邪鬼な言い方になりますが、開幕戦の立正大に勝ったのが良くなかったし、次に連敗したからチームを見直せたので、結果的には負けて良かったかなと思っています。

ー続く山梨学院大、全勝中の大東大に連勝ー

その前にまずはジュニア選手権の大東大戦ですね。チームがドン底状態の中、大変良い形で勝利してくれました。この試合で、アタックもディフェンスも「これだ!」と言うのが掴めた気がします。今シーズンは春からチームが不調の時、いつもジュニアメンバーから盛り上げてくれました。だからジュニア選手権でカテゴリー全勝優勝出来たのは、とても嬉しかったですね。
それに刺激を受けて、Aチームもどんどん良くなってきました。特にリーグ戦の大東大戦は、今シーズンのベストゲームだったと思います。

ーその後はいかがでしたか?ー
 
2連敗後の残り4試合は『反撃の中大』と題し、本気で4連勝を狙いに行きました。残念ながら東海大には完敗しましたが、最終戦の流経大戦は人の心に残る試合だったと思います。リーグ戦優勝チームに一歩も怯まず戦い、結果は逆転サヨナラ負けでしたが、全国大学選手権出場も決まりましたし、自信と期待を持てた試合になりました。

ー流経大とのリーグ最終戦では、『1万人大作戦』も盛り上がりましたー

そうですね。この企画は中大に限らず、大袈裟に言えば日本ラグビー界全体にとっても良かったんじゃないかなと思っています。2019年W杯日本開催まであと4年となりましたが、まだまだラグビー界全体が、どうする?どうする?となってると思うんです。でも特に変わった動きはない。そこで部員たちが「考える前に動こう!」となりました。人も限られてるし、お金もかけられないけど、とにかく自分たちの愛する中大とラグビーをグラウンドで生で観てもらおうと、その想いだけで必死に動いていました。そしたら大学関係者やゼミの方たちが協力してくれたり、ラグビーを知らない一般学生も秩父宮に足を運んでくれたりと、1万人の計画に対して約7000人でしたが、大成功だったと思います。部員たちの自覚も
上がっ
たし、とても良い経験になったと思います。まさに草の根活動ですね。この経験を活かして、この中からきっと2019年W杯に関わる人間が出てくると思っております。

ー全国大学選手権はとても惜しい試合が続きました。勝ち点0ポイントの3連敗ー

リーグ最終戦の流経大戦から全国大学選手権3戦目の京産大戦まで、悔しい試合ばかりになってしまいました。どの試合も勝てそうで勝てない“GOOD LOSER”でしたね。。。ただ、ドン底からよくここまで盛り返して、全国大学選手権出場までこぎ着けてくれました。これは4年生の団結と頑張りに尽きると思います。何せ2連敗した時は後輩たちに「あの人たちにはついて行けないです」なんて言われてたのが、全国大学選手権に入ってからは「まだまだ大好きな4年生とラグビーしたいです!」なんて言わせちゃうんですから。たった数ヶ月で、凄い振り幅ですよね!(笑)

シーズンを振り返ると、序盤で連敗してドン底になりましたが、実は個人的にこういうのをちょっと覚悟していました。僕が松田監督と中大で一緒に戦うようになってから、いつかこういう日が来るんじゃないかと、ず~っと思っていました。。。(苦笑)
監督は現役時代から体を張り、心に残るプレー、心に残る試合、いっぱいしてきました。
大学3年時、当時黄金期だった明治大学に3点差の惜敗。
大学4年時、下位3チームに敗れるも上位3チームには勝ち、最終戦に勝てば優勝、負ければ6位、という状況で負けて全国大会出場を逃す。
どちらも強烈な印象が残っています。負けはしましたが爪痕残してました。まさに“漢”松田雄ですね。。。
ただ、いつも“GOOD LOSER”なんです。ま、それも“らしくて”カッコイイんですけどね。負けてカッコイイ人なんて中々いないですから。僕がパッと思い浮かぶのは、当時の三洋電機の宮地監督くらいですよ。(笑)
でもやっぱり勝ちたいんですよね!もう松田監督は“GOOD LOSER”のカッコ良さは持っているので、あとは勝つ喜びと、勝つカッコ良さを一緒に味わいたいんです!
大変カッコつけた言い方になりますが、それが僕の仕事かな思ってますし、それが出来なきゃ僕が中大に来た意味がないと思っています。

ー来シーズンに向けてー

昨シーズン『山北組』が「中大改革元年」と掲げて土台を作ってくれました。今シーズン『桧山組』が紆余曲折しながらも、よく引き継いでくれました。確実に松田監督が言ってる大きな目標「中大の杜」に向かっていると思います。後輩たちは良い経験も悪い経験も目の当たりにしたので、来シーズンも必ず良いチームになると確信しております。後は結果にコミット(?)したいですね!(笑)
今シーズンもたくさんの応援、ご支援ありがとうございました。心より感謝申し上げます。
引き続き『中大一族』滾って行きましょう!
 
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